
「シンプルでストレスのないダーツを創る!」 開発者たちの熱い想いが生んだ画期的製品
日本では主にゲームセンターやショットバーなどでよく見かけるダーツ・ゲーム。その発祥はイギリスで、海外ではスポーツとして広く普及しており、高い技術力をもったプレイヤーが様々な国際大会でその実力を競っています。
特にここ最近は東南アジアのプレイヤー層が厚くなっており、プロとして活躍する選手が次々と誕生しています。そんなプレイヤーたちに愛されているダーツが、株式会社コスモ精機のCOSMO DARTSブランドです。
1本のダーツは、先端部のチップ(ポイント)、握り部分のバレル、一番後ろのフライト(羽根)、そしてバレルとフライトをつなぐシャフトの4つのパーツから構成されています。一般的なダーツはフライトをシャフトに取り付ける際に、シャフトに刻まれた細い溝に合せ差し込むため、固定する部品が必要でした。また、フライトの取付・取替は細かい作業ゆえ、選手たちにとっても手間のかかるものでした。
そこで、コスモ精機は「フィット・フライト」と呼ばれる独自構造のフライトシステムを開発。フライトをボールペンのキャップのようにシャフトにかぶせて固定することができるもので、取り付けた後もフライトが回転し耐久性や射的精度が高いのが特徴です。

2008年12月に発売したところ世界中からオーダーが相次ぎました。その後も新商品の開発に積極的に取り組み、メタルコーティングのバレルや、炭素繊維を素材としたシャフト、国内外の専属プレイヤーたちとのコラボ商品などが誕生。今では約1,300点の製品数にまで拡大。世界30か国の一流プレイヤーから一般選手にまで愛用されています。
金型から製品の量産まで一貫した社内生産。「ダーツの魅力を多くの人に広めたい」
その精密で革新的な企画・設計・加工技術のベースにあるのは、1991年創業時から手掛けているプラスチック金型やプラスチック製品の製造で培ったノウハウ。デジタルカメラや医療機器、自動車向けの小型プラスチック部品用の金型製作から、製品の量産までを社内で行える一貫生産体制を整えてきました。そんな中、大手の下請け企業としてではなく、「自社製品の開発を」と着目したのがダーツ製品の開発・製造でした。
今後は、日本でダーツをさらに普及させるための取組を積極的に行っていきたい。
そう語るのは、代表取締役の松原正廣氏。日本のプロプレイヤーは海外では非常に人気が高いのですが、国内ではダーツそのものの普及率が決して高いとはいえません。
そこで、同社はもっとダーツの世界に触れてもらおうと、地域のまつりやショッピングセンター、中学校に赴きダーツの出張体験を提供しています。
座ってでもできるので、車椅子に乗っているお年寄りの娯楽としても楽しめます。福祉施設もまわりさらにすそ野を広げていきたい。
また、当社はこれまでダーツの国内外の大会を数多く主催してきましたが、ここ東温市ではまだ開催していません。ぜひ地元で大会を開催し、地域のみなさんにプロの世界に触れていただきたいと考えています。

取材日:2015年12月10日
※ダーツ関連の写真はコスモ精機ホームページより転載しております
会社名 | 株式会社コスモ精機 |
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事業内容 | 精密プラスチック金型・成形事業 アミューズメント事業 輸入機器販売レンタル事業 |
事業所 | 〒791-0200 愛媛県東温市則之内甲1470-5 TEL/089-960-6366 FAX/089-960-6388 |
設立 | 1991年2月 |
資本金 | 2,700万円 |
代表者 | 代表取締役 松原正廣 |
従業員数 | 40名 |
ホームページ | 株式会社コスモ精機 http://www.c-cosmo.co.jp/pc/index.html COSMO DARTS http://www.cosmodarts.jp/ ジャパン・ダーツ・マシナリー http://jdm-cos.com/ |